https://goo.gl/images/TJGyNY
スピードスケート1000mで銀メダルを獲得した小平奈緒選手。
表彰式の小平選手の表情は、銅メダル獲得を喜ぶ高木美帆選手とは対照的に、わずかな笑顔を見せただけで、悔しさが残った様子でした。
スピードスケート長野オリンピックで金メダルを獲得した清水宏保選手は、「金メダルは嬉しい、銅メダルはホッとする、銀メダルは悔しさが残る」と
金・銀・銅メダル全てを獲得した自身の経験から語っています。
1000mでの小平選手の気持ちは、まさに「悔しさ」が一番大きかったのではないでしょうか。
そして2月18日に行われたスピードスケート500mで悲願の金メダルを獲得しました。
36秒94というオリンピックレコードを叩き出し、スピードスケートでは1998年に行われた長野オリンピック以来2人目の金メダルとなりました。
本当におめでとうございます!
今回は、小平奈緒選手の強さの秘密に迫っていきたいと思います。
目次
「スタートフォーム」「速くなりたいという想い」
小平選手の強さの秘訣はズバリ、
「スタートフォーム」と「速くなりたいという想い」ではないでしょうか。
4年前のソチオリンピックから大きく変更した「スタートフォーム」
4年前のソチオリンピックと今大会での小平選手の最初の100mのタイムは、スタートフォームの変更で0.23秒も速くなっています。
ソチ五輪 | 10秒37 |
---|---|
今シーズン | 10秒14 |
4年前のスタートフォームは右肩を上げ、手のひらは内側を向いた状態。腕の可動域を広げた状態からのスタートダッシュは一見すると有利に見えますが、肩が上がることで脇が開いてしまい、腕を振る力が体全体に伝わらなくなってしまいます。
一方今大会のスタートフォームは、古武術を取り入れています。
肩を下げて脇をしめ、手のひらは外側に向けています。
こうすることにより、手の振りを脇腹から足へと伝えることができるのです。
これがスタートダッシュの強さになっているのです。
速くなりたい想い。徹底的に追求すること。
小平選手は長野県相澤病院所属。
信州大学時代には、卒業論文で「有力選手のカーブワーク動作解析の研究」
という論文を書いています。
これは、速くなるために体を知り尽くし、全身の筋肉を効率よく使うこと、トレーニングの一つ一つの効果を最大限高めることなど、徹底的にスピードを追求しています。
決して偶然ではない、必然の金メダル獲得
自分の体を知ること。
これはフィギュアスケートの羽生結弦選手にも共通することです。
羽生選手も小平選手同様に、体の仕組みや力の伝え方を徹底的に勉強しています。
どのように力が伝わり、どのように関節が動き、筋肉が収縮し、ベストパフォーマンスに繋がるのか。
血の滲むような努力と、自分自身の体を知り尽くし、最高のコンディションに持っていく為の勉強を惜しまず続けた結果が、金メダルです。
誰よりも勝ちにこだわり、勝つ為の努力を怠らず、己との戦いに勝ち抜いた選手だけが手にすることができる、金メダル。
小平選手の金メダルは決して偶然ではなく、取るべくして取った、必然の金メダルですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
オリンピックという大舞台で自分の力を100%発揮することは、常人の成せる業ではありません。
嘘偽りのない、選手たちの全身全霊を掛けた戦いだからこそ、世界中に勇気と感動を与えるのです。
小平選手、本当におめでとうございます!
そして、感動をありがとう!