2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、各地で様々な動きがある中、新たに問題となる出来事が起きました。
フランスの裁判所から日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長が東京オリンピック・パラリンピックの招致に関する汚職に関わったとの疑いがかけられています。
東京五輪の誘致の票の買収に関わる贈賄の疑いがあるのでは、とのこと。
今回の件の真偽もですが、なぜフランスが訴え捜査してるのか。
一部ではカルロスゴーン逮捕の報復だという噂もあるようですが、一体どうなのでしょう。
また本当に贈賄があった場合、東京でのオリンピック開催は中止になってしまうのでしょうか。
竹田恒和会長への汚職疑いの概要

今回フランスの検察が捜査しているのは、オリンピックの招致に際し、竹田会長が票の買収に関わる贈賄の疑いがあるとのことです。
国際陸連のラミン・ディアク前会長の息子に関係するとされるシンガポールのコンサルタント会社「ブラック・タイディングズ」におよそ2億2000万円が振り込まれたそうで、これに贈収賄の疑いがかかっています。
なんでもディアク前会長が国際オリンピック委員会の委員を務めていたため開催地の決定に影響力を持っていたとのこと。
竹田会長はこの振込自体は認めていますが、「招致計画づくり、ロビー活動など多岐にわたる招致活動のコンサルタント料で、正式な業務契約に基づく対価として行ったものだ。なんら疑惑をもたれるような支払いではない」と主張されています。
1月15日に竹田会長は会見を開いていますが、そこでも潔白を主張。
ただ会見は7分で打ち切り、質問も受け付けなかったことに疑問の声も上がっています。
オリンピック誘致をめぐる贈賄疑惑。
真相は依然不明だが、JOC竹田会長の会見は危機管理の視点からは上手くない。
「ご心配をおかけした」と言うだけで質疑応答なしでは、疑問解消に繋がらない。
他の事件から教訓を学んでいない。
JOCの無責任体制が一層明からさまに https://t.co/VyhdIlyOAl— 小野次郎 (@onojiro) 2019年1月15日
なぜフランスが捜査しているのか
気になるのは、なぜフランスが捜査しているのか、訴えているのか。
シンガポールの会社に賄賂を払ったとして、捜査しているのはフランス。
なんでもこのシンガポールの会社に関係しているとされるディアク氏は、ロシアの組織的なドーピングを謝礼をもらい見逃したとして汚職で逮捕されているそうです。
で、このディアク氏の汚職を最初に発見したのがフランスで、捜査の中で、日本からの謎の送金を発見し、今回の竹田会長汚職疑惑が浮上したというわけだそう。
ゴーン氏の報復の噂も
このフランスからの疑惑はゴーン会長の逮捕の報復では?との噂もあるようですが、先の一連の捜査の中で見つかった疑惑なので、報復の線はないようです。
また元東京地検特捜部の若狭勝弁護士はゴーン氏が逮捕されたからといって、日本とフランスの外交が悪化したということは未だないとコメントされていました。
オリンピックは中止になる?
今回の竹田会長の汚職が事実だとしたら東京五輪の開催に影響はあるのでしょうか。
元JOCの春日良一氏によれば
「開催自体への影響はないと思います。招致活動と大会運営をするのは全く違う組織で行われるので、疑惑が仮に認められても招致委員会のこととは切り離して考えなければならない」と開催への影響を否定した。
とのこと。
竹田会長は会見でも完全否定されていましたし、何もないにことを信じるばかりですが、東京五輪で各地が盛り上がっている中なのでとても不安になる報道ですね。
フランスは贈賄の疑いで訴追の手続きを始めたとのことですから、また続報を待ちたいと思います。